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コラム

屋根の断熱塗料とは?遮熱塗料との違いや耐用年数について

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屋根の断熱塗料とは?遮熱塗料との違いや耐用年数について

屋根に断熱塗料を屋根に塗装すると、夏涼しく冬暖かい暮らしが実現できます。

夏は太陽の赤外線を吸収して室内に熱を伝えにくくし、冬は室内の暖かさを家の外に漏れにくくするのです。

その結果、冷暖房効率が上がり、少ない電力で快適な暮らしを送れるようになるでしょう。

この記事では、断熱塗料を塗装したいと考えている方に向けて、そのメリットや遮熱塗料との違いについてご紹介します。

1年中快適な温度で暮らせる住環境を整えようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

断熱・遮熱塗装の重要性

日本の年間平均気温は毎年上昇しており、特に1990年以降は高温になる年が増えています。

屋根温度も年々上昇していることから、一般塗料では対応し切れなくなったと考えて良いでしょう。

このような理由から、住まいで快適に過ごすため・冷房費を下げるため・住宅を暑さから守るためなどの目的を持ち、断熱・遮熱に力を入れるご家庭が増えました。

断熱塗料とは

断熱塗料とは太陽の光による熱を室内に伝えにくくする塗料であり、室内の温度の上昇を抑えます。

また、温度を吸収する作用を持つことから、外気温の影響を室内に伝えにくく・室内温度が外気に漏れないようにする効果も得られます。

断熱塗料のメカニズム

断熱塗料は空中ビーズなどの伝導率を下げる成分で空気層を作り、太陽の赤外線から吸収した熱を室内に伝えにくくする働きを持ちます。

さらに、赤外線を反射して塗装面の温度を上げない機能も備えているため、両方の効果で太陽光が住宅を照りつける暑い時期でも室内の温度が急激に上昇する問題を予防します。

断熱塗料を塗装するメリット

断熱塗料を塗装するメリット

断熱塗料を屋根に塗装すると、次のような効果が期待できます。

断熱塗装を検討している方は、そのメリットを知っておいてください。

冷房費を安くできる

夏の屋根の温度は80℃以上になるケースもあり、直接触れると火傷してしまいます。

このような理由から、1階よりも最上階の方が気温は上がりやすく、屋根の直下に位置する小屋根裏は60℃以上になるケースもあるのです。

すでに熱くなった空気を冷やす時には、冷房がフル稼働して光熱費が上がります。

断熱塗料により室内に伝わる熱が下がれば、必要以上に冷房を稼働せずに済むのです。

断熱塗料を活用した実験では、断熱塗料を塗装した住宅では屋根裏面で17.5℃、室内で9.3℃もの温度差が記録されました。

耐久性があり塗膜の寿命が長い

断熱塗料は一般的な塗料よりも高額ですが、耐久性を持つ商品が多いです。

ウレタン塗料が7年〜10年、シリコン塗料が10年〜13年の耐久性であるのに対して、一般的な断熱塗料の耐久期間は15年間〜20年間です。

塗り替えの頻度が減ることで、長期的なコストは抑えられると言えるでしょう。

断熱塗料の活用を考えている時には、一時的なコストのみでなく長期的なコストを考えてください。

冬には保温機能が活躍する

断熱塗料には太陽の熱を室内に伝わりにくくするだけでなく、室内側の熱・冷気を外に逃さない保温効果もあります。

そのため、夏は冷房効果・冬は暖房効果が向上し、1年中冷暖房費を節約できるでしょう。

断熱塗料というと「夏しか効果がない」と考える方もいるようですが、断熱塗料は1年を通して活躍します。

結露が発生しにくく内装のダメージを少なくする

断熱塗料により室外の気温と室内の気温の差が少なくなれば、冬場の結露の発生を抑えられます。

結露により生まれた水滴やカビは、内装の劣化につながります。

断熱塗料は住宅内部のダメージを防ぐ効果もあると考えてください。

遮熱塗料とは

遮熱塗料とは

遮熱塗料は文字通り太陽の赤外線を反射する能力を持つ塗料です。

赤外線の熱が室内に伝わりにくくなることで、夏の冷房効率を高めます。

遮熱塗料のメカニズム

遮熱塗料は太陽の赤外線を跳ね返します。

断熱塗料にも同様の働きがありますが、断熱塗料はプラスで熱伝導率も下げるという特徴を持つのです。

熱を反射する機能に特化した塗料が、遮熱塗料だと考えてください。

遮熱塗料を塗装するメリット

遮熱塗料を屋根に塗装するメリットには、次のようなものがあります。

建物内の温度を上がりにくくする

遮熱塗料は太陽光を遮り、夏の暑さを軽減します。そのため室内の冷房効率が上がり、節電効果が得られるでしょう。

特に夏の暑さが厳しい地域や南側に位置する住宅では、遮熱塗料の塗装で得られるメリットが多くなります。

熱による屋根の劣化を抑制する

遮熱塗料により赤外線を反射すれば、赤外線で屋根や防水シートが劣化する問題を抑制できます。

さらに冷房の負荷を減らすことで、エアコンの修理・交換コストも少なくできるでしょう。

遮熱塗料による効果は暑さ対策のみではないと考えてください。

断熱塗料と遮熱塗料の違い

断熱塗料と遮熱塗料の違い

この章では、先ほどお伝えした情報をまとめて、断熱塗料と遮熱塗料の違いを表にしました。

自宅に適した塗料は断熱塗料と遮熱塗料のどちらか考えてみてください。

項目遮熱塗料断熱塗料
効果・太陽の赤外線を反射する・太陽の赤外線を反射する
・赤外線の熱を住宅内に伝わりにくくする
費用一般塗料の1.2倍〜1.4倍程度一般塗料の1.2倍〜1.4倍程度
耐用年数15年〜20年15年〜20年
季節夏の暑さ夏の暑さ・冬の寒さ

遮熱塗料と断熱塗料は費用・耐用年数が同等であるのに対して、断熱塗料の方が期待できる効果が多いと言えるでしょう。

断熱塗料の塗装がおすすめの方

断熱塗料は、夏の暑さだけでなく冬の寒さを軽減し、1年中快適に過ごしたいと考えている方におすすめです。

特に住宅の屋根塗装で断熱性・遮熱性を高めたい方は、断熱塗料を選ぶべきでしょう。

また、冷暖房効率の両方を高めたいと考えている方にも、断熱塗料をおすすめします。

遮熱塗料の塗装がおすすめの方

遮熱塗料は日光が当たる時間が長い南向きの建物に暮らしている方や屋根が金属材の住宅におすすめです。

代表的な金属材の屋根には、ガルバリウム鋼板やトタンなどがあります。

金属材は熱を吸収しやすいため、夏場の室内温度が高くなってしまいます。

遮熱塗料で赤外線を反射させれば、暑い時期でも快適に過ごせるようになるでしょう。

屋根の断熱効果を高めるためのポイント

屋根の断熱効果を高めるためのポイント

屋根の断熱効果を高めるためには、以下のようなポイントを意識しましょう。

ポイントを理解しておけば、より高い断熱効果を得られます。

明るい色の屋根の方が断熱効果は高い

屋根は明るい色の方が、断熱効果が高まります。

黒・濃い色の屋根は断熱塗料や遮熱塗料を用いても、光を反射できる量が少なくなってしまうのです。

白系・淡い色系の屋根や外壁は、光の反射量が多くなります。

屋根や外壁の色を考える時には、断熱性も意識するべきです。

屋根や外壁の色を想像しにくいという方は、業者にカラーシミュレーションを依頼しましょう。

他の断熱方法との併用がおすすめ

断熱塗料の効果を高めるためには、他の住宅断熱との併用をおすすめします。

例えば、屋根裏の断熱材がないまたは劣化している場合、屋根の温度が室内に影響を与えやすくなるのです。

屋根と室内の間に断熱材を設置することで、より高い断熱効果が得られます。

また、屋根裏に換気設備を設けて熱気を溜まりにくくするという手段もあります。

軒先から吸気・換気棟から排気する方法を取り入れれば、暑い空気や湿度の高い空気を効率良く排出できるでしょう。

また、すでに断熱材を導入しているご家庭は、断熱・遮熱塗料の施工と同時に断熱材もメンテナンスしてください。

断熱材は20年〜40年という長い耐用年数を持ちますが、カビや湿気により寿命が短くなります。

屋根の断熱・遮熱塗装の効果が出やすい住宅の例

屋根の断熱・遮熱塗装の効果が出やすい住宅の例

断熱・遮熱塗装の効果は住宅の構造や立地により異なります。

この章では、比較的断熱・遮熱効果を得やすい住宅の特徴をまとめました。

自宅の特徴と比較してください。

スレート瓦・金属屋根の住宅

屋根が金属屋根またはスレート屋根の住宅は断熱・遮熱塗料により得られる効果が高くなります。

具体的には、トタン・ガルバリウム鋼板・アルミは熱伝導率が高いため、表面温度が上がってしまうのです。

また、スレート瓦は瓦自体が薄いことから、屋根の温度が室内に影響を与えやすくなります。

このような屋根の住宅は、断熱・遮熱塗料で屋根を塗装することで、夏の日差しによる室温の上昇を抑えられるでしょう。

吹き抜けがある住宅

吹き抜けにより1階と2階の仕切りがない部分が存在する住宅は、屋根の温度が1階まで影響を与えやすくなります。

また、空間が広くなることで冷暖房効率が下がり、夏や冬に多くの電気代がかかってしまうのです。

しかし、吹き抜けでなければ表現できないような解放感・魅力があります。

断熱・遮熱塗料を用いれば、吹き抜けがある住宅でも快適な温度で過ごしやすくなるでしょう。

2階建以上の住宅

高さのある住宅は太陽光を遮るものが減り、より上の階が暑くなります。

そのため、平屋住宅よりも2階建以上の住宅の方が、最上階の温度が上がりやすいのです。

多くの住宅は2階に寝室を設けることから、夏場の睡眠の質を下げてしまう恐れがあります。

住宅の階数が2回以上の場合には、住宅の断熱性について考えるべきです。

断熱・遮熱効果が出にくい住宅もある

場合によっては、断熱・遮熱塗料を塗装しても期待した効果が得られない可能性があります。

以下のような住宅は、大きな効果を感じにくいと言えるでしょう。

  • すでに断熱材を使用している家
  • 元から熱の吸収を抑えられている白い・淡い屋根と外壁を持つ家
  • 日射が少なく日陰に建っている家

現段階で太陽光の影響をあまり受けていない住宅は、断熱・遮熱塗料を塗装しても大きな変化が現れません。

それでも暑さ・寒さが辛いという方は、その原因を探ってみましょう。

原因に適した対応をとることで、より快適な暮らしができるようになります。

断熱塗料の屋根塗装を依頼する業者を探すポイント

断熱塗料の屋根塗装を依頼する業者を探すポイント

断熱塗料を活用した屋根塗装を依頼しようと考えている方は、次のポイントを意識して業者探しをしましょう。

施工実績が多い業者に依頼する

業者にはそれぞれ得意な工事が存在します。断熱・遮熱塗料を使った屋根塗装の実績が多い業者は、それだけ多くのスキルとノウハウを所持していると言えるでしょう。

ホームページや広告の施工実績を確認して、多くの住宅の塗装を任せられている業者を選んでください。

同時に実際の利用者の口コミもチェックすると良いです。

建築業許可・資格を保有している

建築業許可を所有している業者は、国や自治体の審査を通過した信頼性が高い業者だと言えます。

その他にも、外壁劣化診断士・外壁塗装マスター・塗装技能士などの資格を持つ職人がいる業者では、それだけ質が高い施工が期待できると言えるでしょう。

業者選びの際には、建築業許可の有無・何らかの資格保有者の一覧をサイトなどで確認してください。

分かりやすい見積もりを提出してくれる

後から高額な追加費用が発生するようなトラブルを避けるためには、分かりやすい見積もりを提出してくれる業者を選びます。

見積もりの内容を確認して分からない点があれば、業者に質問してクリアにしてきましょう。

可能であれば、相見積もりをして複数の業者の見積もりを比較検討するべきです。

相見積もりでは費用のみでなく、業者の対応も比較しましょう。

丁寧な対応をしてくれる業者を見つければ、安心して工事を任せられます。

業者選びの際には施工後の補償やアフターフォローの内容も確認する

断熱塗料・遮熱塗料の耐用年数は15年〜20年であり、塗装後は長期間安心して過ごせるものでなければいけません。

万が一トラブルが発生した時の補償内容やアフターフォローを確認して、長期的なお付き合いができる業者を探してください。

住宅は屋根に限らずさまざまな設備を定期的にメンテナンスする必要があるため、住宅のメンテナンスを任せられる業者と出会えると良いでしょう。

断熱塗料の塗装に使える補助金・助成金とは

断熱塗料の塗装に使える補助金・助成金とは

断熱塗料を使用した屋根塗装は、以下のような補助金・助成金の対象になる可能性があります。

  • 省エネのための住宅回収補助
  • 一般的な住宅リフォーム資金助成

基本的には、工事前の申請が必要になる市区町村が多いため、お住まいの自治体の補助金制度を確認し、事前に準備しておいてください。

補助金・助成金を受ける条件の例

補助金・助成金を受ける条件は自治体により異なりますが、以下のような条件が設定されているケースが多いです。

  • 申請地区に暮らしている
  • リフォームする住宅の所有者または居住者である
  • 税金の滞納がない
  • 過去に同様の補助金・助成金を受け取っていない

世帯の年収制限が設けられている・施工内容に縛りがあるケースも多いため、事前に確認しておきましょう。

断熱・遮熱塗装はDIYできる?

断熱・遮熱塗装はDIYできる?

断熱・遮熱塗装をDIYすることは不可能ではありません。

しかし、転倒事故につながる恐れがあると言えるでしょう。

屋根の塗装は高所作業であり、業者では足場を設置して作業を始めますが、個人で屋根に登る際にははしごなどを使うことになります。

はしごからの落下・屋根での転倒による落下のリスクが存在すると考えてください。

また、屋根塗装には高いスキルが求められます。塗装にムラがある・塗装時に屋根材を傷つけてしまうなどの問題を防ぐためにも、断熱・遮熱塗装はプロに任せるべきでしょう。

まとめ

断熱塗料は太陽の赤外線を反射させて室内に影響を与えにくくする・室内の温度を室外に漏れにくくする2つの効果が期待できる塗料であるのに対して、遮熱塗料は赤外線を反射させる効果のみを持ちます。

そのため、夏涼しく冬暖かい暮らしがしたいと考えている方は、断熱塗料を選択するべきでしょう。

断熱塗料で屋根を塗装すれば、夏の日差しにより室内の温度が上がりすぎる問題を防ぐだけでなく、冬には室内の暖かい温度を外に逃さない効果も得られます。

この記事を参考に、自宅に適した屋根の塗料は何か考えてみてください。

この記事の監修者

株式会社菊地板金工業、代表取締役、菊地社長

菊地正秀

株式会社菊地板金工業 代表取締役

宮城県仙台市出身、屋根・外壁板金工事歴30年

18歳から建築工事にはじまり、屋根、外壁工事や水道、基礎工事と建設業の様々な分野で、幅広い知識と現場経験を習得。
建物の主要構造物となる『屋根』において金属板金を自由自在に施工する奥深さに魅力を感じ、25歳で屋根工事を専門とする一人親方として、独立。
平成23年に株式会社菊地板金工業を設立し、代表取締役に就任。現在に至る。
以上の経験をもとに、リフォームのトラブルを回避できる情報を、「失敗ゼロ!屋根・外壁工事研究会」として、皆様に発信している。