銅屋根とは?メリットやデメリット、費用相場について

銅屋根

銅屋根とは神社仏閣など古くからある趣深い建物によく使用されている屋根です。

金属屋根の中でも特に長持ちし、適切なメンテナンスを行えば100年以上使用することもできます。

また、銅は自然に緑青(ろくしょう)と呼ばれる美しい緑色の層を形成し、この層が屋根を腐食から守ってくれます。

ここでは、そんな銅屋根のメリット・デメリット、費用相場、工事の種類などを紹介します。

銅屋根について知りたいという方、屋根リフォームに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

銅屋根とは

銅屋根とは、銅製の板(銅板)を使用した屋根のことです。

耐久性が高く見た目も美しいため、神社仏閣など歴史的な建造物で広く使用されています。

設置したばかりの時は赤橙色をしていますが、時間の経過とともに緑青色へと変化していきます。

緑青(ろくしょう)というサビの発生が魅力の一つ

緑青というサビの魅力

銅板屋根は、時間の経過とともに緑青(ろくしょう)とよばれる緑色のサビが発生します。

一般的にサビというと金属の内部を侵食して劣化させていくというイメージがありますが、緑青の場合は内部を侵食せず、むしろ表面をコーティングして劣化を防ぐ役割を担ってくれます。

銅屋根の耐用年数

銅屋根の耐用年数

銅屋根の耐用年数は60年以上とされていますが、実際には100年以上使用することも可能です。

日本で最も古い銅屋根は日光東照宮の屋根ですが、この建物は1617年に建造されたので、400年以上使用されていることになります。

なぜ銅屋根はこれほど寿命が長いの?

銅屋根の寿命が長い理由の一つは緑青の発生です。

緑青が銅の周りに保護膜を作り、銅の劣化を防ぐ役割を担ってくれます。

これは天然の塗装のようなものです。

銅屋根はメンテナンス不要?

銅屋根のメンテナンス

簡単に言うと銅屋根にも適切なメンテナンスが必要です。

その理由は、銅屋根自体はメンテナンスがあまり必要ありませんが、銅屋根の下地部分は他の屋根同様に劣化してくるからです。

屋根下地が劣化すると雨漏りが発生する可能性もあるので、定期的な点検・下地交換を行いましょう。

銅屋根のメンテナンス方法

銅屋根はあまりメンテナンスが必要ない屋根だと言われています。

しかし、台風や強風で飛来した物が屋根にぶつかって穴が開くなどのトラブルに見舞われることもあります。

そのような場合は通常の屋根同様に適切なメンテナンスが必要です。

ここでは、銅屋根のメンテナンス方法を症状別に紹介していきます。

メンテナンス方法症状
部分補修部分的な穴あき・サビ・浮き・欠け
重ね葺き全体的な劣化・浮き・サビ
葺き替え全体的な劣化・下地の劣化

屋根のメンテナンス方法は、屋根の損傷や劣化具合によって変わります。

部分的な症状の場合は部分補修、全体的な症状の場合は全体リフォーム(重ね葺き・葺き替え)を行います。

工事の方法を決める際には屋根材や屋根下地の傷み具合をしっかりと確認する必要があるので、業者の方に点検を依頼しましょう。

銅屋根のメリット

歴史が深く見た目も美しい銅屋根ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。

銅屋根の3つのメリット

  • 耐久性が高い
  • 外観が美しい
  • 耐震性が高い

耐久性が高い

耐久性の高い銅屋根

銅屋根は耐久性に優れた屋根材です。

耐用年数は60年以上ですが、実際には400年以上設置されている銅屋根があるなど、非常に寿命が長い屋根材だと言えます。

このように長寿命である理由は、銅屋根設置から約20年後に形成される緑青が屋根材の酸化を防ぐためです。

緑青が屋根材の塗装のような役割を果たし、銅の劣化を防いでくれます。

外観が美しい

外観が美しい銅屋根

銅屋根は時間の経過とともに景観が変わる趣のある屋根材です。

設置したばかりの頃は光を反射する鮮やかな赤橙色ですが、徐々に保護膜が形成されて独特の青緑色へと変化していきます。

この青緑色は一見するとサビのようですが、実際には銅を保護する重要な役割を担っています。

時間の経過とともに色彩が変わりながら美しさを保ち続ける貴重な屋根材です。

耐震性が高い

耐震性が高い銅屋根

銅屋根はその厚みがわずか0.27mm~0.5mmと非常に薄く、軽量な屋根材です。

日本瓦は10mm~20mm、スレート屋根は約5mmで、他の屋根材と比べて薄くて軽い屋根材だということが分かります。

屋根が軽いと建物への負担が減少し、大きな地震の際にも有利です。

建物の耐震性を向上させるためには屋根の重さに注目しましょう。

銅屋根のデメリット

ここでは、銅屋根のデメリットをご紹介します。

メリットだけでなくデメリットも理解していきましょう。

銅屋根の3つのデメリット

  • 初期費用が高い
  • 施工が難しい
  • 色が変わる

初期費用が高い

初期費用が高い銅屋根

銅屋根は、軽量・メンテナンスフリー・高耐久性という特徴がある優れた屋根材ですが、他の屋根材と比べて3〜5倍のコストがかかります。

また、銅屋根を施工できるような特殊な技術を持つ業者は限られているため、施工費も高くなりがちです。

しかし、その後のメンテナンス費用が少なく済むため、長期的に見ればコストパフォーマンスは良いと言えます。

屋根材を選ぶ際には初期費用だけでなくメンテナンス費用も視野に入れるようにしましょう。

施工が難しい

施工が難しい銅屋根

銅屋根の施工は専門的で難易度が高いため、扱える業者が限られています。

特にリフォームの場合は高い技術と深い知識が必要になるため、神社仏閣などの特殊な建物の工事の際には遠方から職人を呼ぶこともあります。

このように施工が困難で限られた業者しか加工できないため、施工費用が高くなってしまうことが多いです。

色が変わる

時間経過とともに色が変わる銅屋根

銅屋根は時間の経過とともに色が変わる屋根です。

最初は赤橙色で光沢がありますが徐々に青緑色へと変化していきます。

人によってはこの変化が銅屋根の魅力だと感じますが、最初の色が気に入っている人にとっては嬉しくない変化です。

銅屋根は色の変化が激しい屋根材だということを理解した上で設置を決めましょう。

銅屋根の費用相場

銅屋根の費用相場

銅屋根は他の屋根材と比べて価格が高い屋根材です。

次に銅屋根と他の屋根について費用相場、耐用年数、メンテナンスなどあらゆる点から比較します。

どんな屋根材を選べば良いか迷っている方はぜひ参考にしてください。

屋根材費用相場耐用年数メンテナンス
銅屋根18,000円/㎡~60年以上不要(下地はメンテナンスが必要)
スレート6,000円/㎡~20年~30年10年ごとの塗装
ガルバリウム鋼板7,000円/㎡~20年~30年15年ごとの塗装
15,000円/㎡~50年以上不要(下地はメンテナンスが必要)

銅屋根は他の屋根材に比べて費用が高いですが、その分耐用年数が長くメンテナンスが不要だということが分かります。

一方、スレートやガルバリウム鋼板は費用相場が安いですが、その分耐用年数が短くメンテナンスも必要です。

屋根材を選ぶときは初期費用だけでなくメンテナンスにかかる費用や耐用年数など長期的な視点で考えて選ぶようにしましょう。

銅屋根工事の種類

銅屋根工事のリフォームには大きく分けると3種類あります。

それぞれの工事のメリット・デメリットも紹介するので、どのような工事をすべきか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

3つの銅屋根工事

  • 部分補修
  • 重ね葺き
  • 葺き替え

部分補修

銅屋根の部分補修工事

部分補修とは、屋根の一部分のみを補修する工事のことです。

台風や強風などで屋根が一部破損した場合、一部分だけ劣化が進んでいる場合などに行います。

実は銅屋根の部分補修は、簡単そうに見えて難しい技術が必要な作業です。

銅屋根の部分補修を依頼する場合は、銅屋根の取り扱いに詳しい業者を選ぶようにしましょう。

メリットデメリット
・一部分のみを補修できる
・工事費用を抑えられる(銅屋根の全体リフォームと比べて)
・施工が難しい
・施工できる業者の数が少ない
・傷んでいない部分にダメージを与える可能性がある

重ね葺き

銅屋根の重ね葺き工事

重ね葺きとは、既存の屋根の上に新しい屋根を設置する工事です。

古い屋根を取り外す手間がかからないので、費用も工期も抑えることができます。

銅屋根は軽量な屋根なので重ね葺きに向いている屋根材です。

ただし、既存の屋根が下地まで傷んでいる時や瓦のように重たい屋根を設置している時は重ね葺きができません。

メリットデメリット
・葺き替えよりは工事費用を抑えられる
・屋根を解体しなくてよい
・屋根を一新することができる
・遮音性、断熱性が上がる
・屋根下地が傷んでいる時は重ね葺きができない
・重たい屋根材の上には重ね葺きができない
・屋根が重たくなる

葺き替え

銅屋根の葺き替え工事

葺き替えとは、古い屋根を解体して新しい屋根を設置する工事です。

屋根下地まで取り換えることができるので、屋根の機能性を向上させることができます。

ただし、解体工事も必要な大がかりな工事なので、工事費用が高くなることが多いです。

メリットデメリット
・屋根を一新することができる
・屋根下地まで取り換えられる
・屋根の機能性を向上させることができる
・費用がかかる
・工期がかかる

このように、どのような工事にもメリット・デメリットがあります。

屋根リフォームの方法を選ぶ際には、業者の方とよく相談してお客様の目的や予算に合う方法を選びましょう。

銅屋根工事の業者を選ぶ際のポイント

屋根リフォームを依頼する業者を選ぶ際には、どのような業者を選ぶのかは重要なポイントです。

選ぶ業者によって工事の仕上がりや満足度が大きく変わってくることもあります。

ここでは、銅屋根工事を依頼する業者を選ぶ際のポイントを紹介します。

銅屋根工事の業者選びのポイント

  • 銅屋根工事の実績がある業者を選ぼう
  • 相見積もりを取ろう
  • コミュニケーションが取れる業者を選ぼう

銅屋根工事の実績がある業者を選ぼう

銅屋根工事の実績ある屋根業者

銅屋根工事を依頼する業者を選ぶ際には、銅屋根工事の実績がある業者を選びましょう。

そもそも銅屋根は施工数が少なく、しかも施工が難しい屋根なので、銅屋根を施工できる業者自体の数が少ないと言われています。

しかし、銅屋根の施工が得意で自信がある実績がある業者も存在します。

銅屋根を設置する場合は、銅屋根の扱いに慣れている業者を選ぶようにしましょう。

相見積もりを取ろう

銅屋根工事の相見積り

屋根リフォームを依頼する業者を選ぶ際には、複数の業者で相見積もりを取るようにしましょう。

相見積もりを取ることによって費用相場や工事内容に詳しくなり、悪徳業者に騙される可能性も少なくなります。

また、お客様のニーズに合った業者を選ぶことも可能です。

屋根リフォームを依頼する業者を選ぶ際には少なくとも3社以上で見積もりを取りましょう。

コミュニケーションが取れる業者を選ぼう

コミュニケーションが取れる屋根工事業者

屋根リフォームを行う際には、コミュニケーションが取れる業者を選びましょう。

屋根リフォームを行う場合、屋根材、屋根の色、デザイン、工事についてなど多くのことを話し合わなければなりません。

お客様が伝えにくいことでも相談できるような業者を選ぶと、工事のトラブルが減り、満足度が高い工事を行うことができるでしょう。

コミュニケーションが取れるかどうかは見積もりの際に見極めましょう。

仙臺屋根屋の銅屋根工事施工実績

銅屋根工事でよくあるご質問

銅屋根の耐久性はどのくらいですか?
銅屋根は非常に耐久性が高く、適切にメンテナンスされれば100年以上の寿命を持つことがあります。
銅屋根はどのようなメンテナンスが必要ですか?
基本的には定期的な清掃と点検が必要です。また、銅は酸性雨や塩害に対して敏感なので、その影響を受ける地域では特に注意が必要です。
銅屋根の色が変わるのはなぜですか?
銅は時間とともに酸化し、最初は明るい金属色ですが、次第に茶色から緑青(緑色)に変わります。この色の変化は自然なもので、銅の耐久性には影響しません。
銅屋根の設置にはどれくらいの費用がかかりますか?
銅屋根の費用は、面積やデザイン、地域の施工業者によって異なりますが、一般的に他の金属屋根材よりも高価です。
銅屋根は環境に優しいですか?
銅はリサイクルが容易で、寿命が長いため、環境負荷が少ない素材とされています。また、自然に発生する緑青は環境に無害です。
銅屋根の設置にはどれくらいの時間がかかりますか?
設置にかかる時間は、屋根のサイズや形状、施工条件によりますが、一般的には他の金属屋根と同程度の時間が必要です。
銅屋根は雷に対して安全ですか?
銅は電気を良く通すため、雷に対する安全対策が必要です。適切な避雷設備を設置することで、安全性を確保できます。
銅屋根は防音効果がありますか?
銅屋根は他の金属屋根に比べて防音効果が高いとは言えませんが、適切な断熱材と組み合わせることで、防音効果を高めることができます。
銅屋根の設置には特別な許可が必要ですか?
地域によっては、銅屋根の設置に特別な許可が必要な場合があります。事前に地元の建築規制を確認することが重要です。
銅屋根の修理は容易ですか?
銅は柔軟性があり、修理が比較的容易な素材です。小さな損傷や穴であれば、簡単に補修できますが、大規模な修理が必要な場合は専門業者に依頼することをお勧めします。

その他の屋根工事メニュー

この記事の監修者

株式会社菊地板金工業、代表取締役、菊地社長

菊地正秀

株式会社菊地板金工業 代表取締役

宮城県仙台市出身、屋根・外壁板金工事歴30年

18歳から建築工事にはじまり、屋根、外壁工事や水道、基礎工事と建設業の様々な分野で、幅広い知識と現場経験を習得。
建物の主要構造物となる『屋根』において金属板金を自由自在に施工する奥深さに魅力を感じ、25歳で屋根工事を専門とする一人親方として、独立。
平成23年に株式会社菊地板金工業を設立し、代表取締役に就任。現在に至る。
以上の経験をもとに、リフォームのトラブルを回避できる情報を、「失敗ゼロ!屋根・外壁工事研究会」として、皆様に発信している。