「屋根板金って言葉、聞いたことあるけどよく分からない…」
「私の家って屋根板金使われているのかな…」
屋根板金という言葉を聞いたことがあってもよく分からないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここでは「屋根板金についての基礎知識」「屋根板金の劣化で起こる症状とその修理費用」などをご紹介します。
家の屋根が板金屋根の方、屋根の劣化が気になっている方はぜひご参考ください。
Contents
屋根板金って何?
屋根板金とは、簡単に言うと屋根に使用されている板金のことです。
板金は金属製の薄い板を意味しているので、屋根板金は屋根に使用されている薄い金属製の板ということになります。
どんな金属が使われているの?
屋根板金としてよく使用される板金はどのような種類が多いのでしょうか。
屋根材 | 特徴 |
---|---|
ガルバリウム鋼板 | 主に鋼からできた耐久性が高く錆に強い素材 |
スレート | 岩を加工してできた軽くて施工しやすい素材 |
ステンレス | 鉄を含む合金でできた水に強くてサビにくい素材 |
トタン | 薄くて扱いやすいが耐久性が低い素材 |
屋根板金は何のためにあるの?
屋根板金は以下のような目的のために設置されています。
- 住宅に雨水が侵入するのを防ぐ
- 住宅にゴミやほこりが侵入するのを防ぐ
- 住宅に小動物が侵入するのを防ぐ
屋根板金設置の主な目的は、住宅内に不要なものが侵入するのを防ぐということです。
屋根板金は全ての住宅に使われているの?
屋根板金は全ての住宅に使われているわけではありません。
屋根には大きく分けて2種類(金属屋根と瓦屋根)ありますが、主に金属屋根で使用されています。
ただし、瓦屋根でも雨樋や水切りなどで屋根板金が使用されていることもあるので、瓦屋根に屋根板金が使用されていないというわけではありません。
屋根板金にはどんな種類があるの?
屋根板金にはさまざまな種類があります。
以下は板金屋根の代表的な3種類です。
屋根板金の種類 | 概要 | 役割 | 起こりやすい不具合 |
---|---|---|---|
棟板金(むねばんきん) | 屋根の頂上に設置されている板金 | 住宅内に雨水やごみが侵入するのを防ぐ | 浮き外れ飛び |
谷樋板金(たにどいばんきん) | 屋根の谷部分に設置されている板金 | 屋根に降ってきた雨・雪を流す | サビひび割れ雨漏り |
水切り板金(みずきりばんきん) | 屋根と外壁の接合部分に設置されている板金 | 屋根と壁の隙間から雨水が侵入するのを防ぐ | サビ浮き雨漏り |
棟板金(むねばんきん)
棟板金とは、金属屋根の頂上に設置されている板金のことです。
雨風・ホコリ・ゴミなどの侵入を防ぐという役割があります。
棟板金は、強風に弱いため台風の時に飛んで行ってしまうというトラブルが多い設備です。
特に設置してから長い期間が経過している場合、釘の浮きがある場合、変形している場合などは早めに修理しましょう。
<起こりやすい不具合>
- 浮き
- 外れ
- 飛び
谷樋板金(たにどいばんきん)
谷樋板金とは、屋根の傾斜部分に設置された板金のことです。
屋根に降ってきた雨・雪を流すという役割があります。
傾斜部分に設置されているため修理の頻度が高い部位です。
特に雨漏りが発生しやすい箇所なので、不具合を見つけた場合は早めに修理をしましょう。
ちなみに、金属屋根だけでなく瓦屋根でも設置されることがあります。
<起こりやすい不具合>
- サビ
- ひび割れ
- 雨漏り
水切り板金(みずきりばんきん)
水切り板金とは、屋根と壁の間に設置された板金のことです。
屋根と壁の隙間を塞いで雨水が侵入するのを防いでくれます。
金属の種類によっては、サビや浮きが発生しやすいので定期的にチェックしましょう。
水切り板金の種類
水切り板金にはいくつかの種類があり、それらは設置されている場所によって設置目的が異なります。
以下は水切り板金の中で代表的なものです。
水切り板金の種類 | 設置場所 | 設置目的 |
---|---|---|
雨押さえ水切り板金 | 外壁と屋根の接合部 | 屋根から外壁に伝わる雨水の侵入を防ぐ |
軒先水切り板金 | 軒先(屋根の先端) | 屋根から伝わる雨水を雨樋に伝える |
<起こりやすい不具合>
- サビ
- 浮き
- 雨漏り
このようにさまざまな用途で設置される屋根板金ですが、長く使っていると修理が必要な不具合が起こることもあります。
では、次に屋根板金の劣化で起こる症状とその修理費用をご紹介します。
屋根板金の劣化症状と修理費用の相場は?
屋根板金が劣化したらどのような症状が現われるのでしょうか。
これから屋根板金が劣化した際に起こる症状とその修理費用についてご紹介します。
釘が抜ける
屋根板金の劣化症状の代表的なものに釘抜けがあります。
屋根板金の多くは釘で横から固定していますが、長期間使用していると少しずつ抜けてきてしまいます。
放っておくと釘が完全に抜けて屋根板金が浮いたり飛んだりしてしまう可能性があるので、釘が抜けかけているのを見つけたらすぐに業者に修理を依頼しましょう。
修理内容
修理内容 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
釘打ちコーキング | 古い釘を外して新しい釘を打ち直した後に、コーキング剤を施して釘が抜けにくいようにする工事 | 20,000円~ |
屋根板金が飛んで行った
屋根板金は強風の影響で飛んで行ってしまうことがあります。
元々釘が弱くなっていることが原因であることが多いですが、屋根は直接目で見ることができないので、飛んで行って初めて屋根が劣化していることに気がつく人も多いです。
屋根板金が飛んでしまった場合はできるだけ早く業者に連絡して修理してもらいましょう。
修理内容
修理内容 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
板金交換 | 古い板金を剥がして新しい板金を設置する工事(サビの程度がひどい場合) | 3,000円~12,000円/1mあたり |
屋根板金の浮き・変形・穴
屋根板金は経年劣化していくものです。
そのため設置してから長い期間が経過すると劣化により浮き・変形・穴などの症状が現われることがあります。
これらの症状が現われているということは、屋根板金自体の傷みがかなり進んでいることが多いので、できるだけ早く業者に修理を依頼しましょう。
この症状を放置すると屋根や家の内部に雨水が侵入して屋根本体や家のリフォームが必要になる場合もあります。
何も症状がないからといって放っておくのは控えましょう。
修理内容
修理内容 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
板金交換 | 古い板金を剥がして新しい板金を設置する工事(サビの程度がひどい場合) | 3,000円~12,000円/1mあたり |
*傷み具合によっては屋根本体の交換工事や家のリフォームが必要なこともあります。
貫板が腐食する
貫板とは、棟板金の下に敷く板のことです。
この板は木製タイプが多いので、棟板金が劣化して雨水が侵入すると腐食してしまうことがあります。
腐食した貫板を放置しておくと、貫板の下にある屋根下地まで劣化して屋根全体が傷んでしまうことがあるので、貫板の腐食に気がついたら早めに業者に連絡しましょう。
修理内容
修理内容 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
貫板交換 | 腐食している貫板を外して新しい貫板を設置する工事※交換の際には水に強い樹脂製の貫板にするのがおすすめです | 3,500円~10,000円/1mあたり |
*傷み具合によっては屋根本体の交換工事が必要なこともあります。
サビが発生する
屋根板金は金属でできているので使用年数が経過するとサビが発生することがあります。
サビが発生するとどんどん劣化が進み、放っておくと雨漏りが起こる可能性もあるので、早めに修理を行いましょう。
修理内容
修理内容 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
サビ止め塗装 | サビ止め用塗装をする(サビの程度がひどくない場合) | 50,000円~+足場代 |
板金交換 | 古い板金を剥がして新しい板金を設置する工事(サビの程度がひどい場合) | 3,000円~12,000円/1mあたり |
※板金交換の際にはサビ防止用塗装を塗るのをおすすめします、サビ止め用塗装をするとサビ抑止効果が期待できます
落ち葉やほこりが詰まる
屋根板金周辺には落ち葉やほこりなどのゴミが溜まりやすいです。
ゴミが詰まっていると雨水の排水がうまくいかないため雨漏りや屋根劣化の原因となってしまいます。
屋根の板金周辺にゴミが溜まっているのを見つけたらすぐに業者に連絡しましょう。
修理内容
修理内容 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
清掃 | 板金周辺の清掃をする | 10,000円~ |
屋根板金に不具合が発生した時はできるだけ早く業者に修理を依頼するのが大切です。
屋根に関する不具合は放置しておくとどんどん状態が悪くなり修理費用も高くなってしまいます。
できるだけ早い段階で修理すれば修理費用も抑えられます。
屋根板金の修理方法と費用相場一覧
次に屋根板金の修理方法と費用相場一覧をご紹介します。
修理内容 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
釘打ちコーキング | 古い釘を外して新しい釘を打ち直した後に、コーキング剤を施して釘が抜けにくいようにする工事 | 20,000円~ |
板金交換 | 古い板金を剥がして新しい板金を設置する工事(サビの程度がひどい場合) | 3,000円~12,000円/1mあたり |
貫板交換 | 腐食している貫板を外して新しい貫板を設置する工事※交換の際には水に強い樹脂製の貫板にするのがおすすめ | 3,500円~10,000円/1mあたり |
サビ止め塗装 | サビ止め用塗装をする(サビの程度がひどくない場合) | 50,000円~+足場代 |
清掃 | 板金周辺の清掃をする | 10,000円~ |
屋根は定期的な点検が大切!
屋根は使用年数とともに劣化していく設備です。
定期的に点検を行ってメンテナンスをしましょう。
屋根板金はあまり目立たない設備ですが、雨や風から家を守る重要な役割があります。
屋根板金の不具合を放置すると家の寿命を縮めてしまう可能性もあるほどです。
前回の点検から7年以上程度経過している方は一度プロに点検してもらいましょう。
自分で屋根の点検ってできる?
基本的に自分で屋根の点検するのはおすすめできません。
屋根上での作業は思っている以上に危険です。
しかも、屋根上を歩くことによって屋根を傷つけてしまう可能性もあります。
屋根の点検はプロに依頼しましょう。
板金工事と屋根工事の違いは?
屋根板金工事と屋根工事の違いが気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで、簡単に屋根板金工事と屋根工事の違いをご紹介します。
屋根板金工事
屋根板金工事は、屋根板金の設置や修理を行う工事のことを言います。
<主な工事内容>
- 金属製の屋根工事
- 水切り板金の設置
- 金属製の雨樋工事
など
屋根工事
屋根工事は瓦屋根・金属屋根など屋根工事全般のことを言います。
屋根工事の中には屋根板金の工事も含まれるので、屋根板金工事は屋根工事の中に含まれるということです。
<主な工事内容>
- 屋根板金工事
- 瓦屋根工事
- 屋根全般の工事
- 雨樋工事
など
屋根のトラブルが起こったらどこに連絡すれば良いの?
では、実際に屋根のトラブルが起こったらどの業者に連絡すれば良いのでしょうか。
まずは、不具合を起こしている箇所がどの部分かを確認しましょう。
不具合が発生している場所が屋根板金の部分である場合は、屋根板金専門業者がおすすめです。
板金には専門的な技術が必要なので、板金工事の実績が多い屋根板金業者に依頼すると安心です。
仙台の屋根修理業者「仙臺屋根屋」の仙台市若林区での実績
施工内容 | 屋根カバー工法工事 |
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施工前のお悩み | 2階天井に雨漏りがあり、何処に相談したら良いか分からなかった。 |
施工後のお客様の声 | 屋根カバー工法の他、雨樋交換と外壁塗装工事もお願いして直して頂き、とても感謝しています。 |
施工期間 | 令和5年7月15日~8月12日(27日間) |
築年数 | 39年 |
施工費用 | 296万円(税別) |
㎡数 | 142㎡ |
使用材料 | Zワイドルーフ364(ガルバリウム鋼板) |
まとめ
屋根板金とは、屋根に使用されている板金のことで、雨風から屋根や家を守る大切な役割があります。
そんな屋根板金ですが長い間使用するとどうしても傷んできて、釘浮き・変形・穴・腐食・サビなどさまざまなトラブルが起こってしまうことがあります。
このようなトラブルが起こった時は、できるだけ早く業者に連絡して修理を依頼しましょう。
すばやく修理すれば費用が抑えられるだけでなく屋根へのダメージも最小限に留めることができます。
屋根は家にとって必要不可欠な設備です。
屋根を大切に扱って家も長持ちさせましょう。